日本におけるカラーマネージメント 持続可能のための進化

 

印刷の作業工程における標準化は本当に避けては通れないことです。日本のように、独自の解釈を持って、旧式な方法で作業をしている国がいくらか存在する一方で、カラーマネージメントの改良と規格の統一の実現に向けて努めている当事者も一定数存在します。2016年からアルタヴィア・ジャパンの代表を務める井上有希子氏のケースを取り上げます。

 

 

アルタヴィア・ジャパンにたどり着くまでに、どのようなご経歴をお持ちですか。

私が最初に職業経験を持ったのは日本においてでした。そこで私は、アメリカとヨーロッパの市場に向けた「ハローキティ」のデザイン開発に携わりました。私はそこでグラフィックアートの世界と出会い、日本人の働き方に慣れることができました。

 

それからフランスで15年間を過ごし、そこでレイアウトのヨーロッパ方式に出合ったのです。

 

 

そこで日本とヨーロッパの方式が非常に違っていると気付いたのですね。

その通りです。 アルタヴィア・フランス本社(パリ)の色彩測定・生産フロー担当責任者、エルベ・リオデ(Hervé Lyaudet)さんと出会うまでにはまだ数年待たねばなりませんでしたので、私は真面目さと几帳面さで知られる日本の働き方に並ぶものはないだろうと考えていました。でも、まだカラーマネージメントの秘密を経験してはいませんでした。

 

日本で用いられる一般的な方式、「最終校正刷り」(製造機械、オフセット印刷機上で直接なされる校正刷り)として知られるものは、ヨーロッパではもはやほとんど用いられていません。日本ではよく用いられる「最終校正刷り」の優れている点は、印刷工程がきっちり調整されている必要がないということです。それは、正しい結果を得るために修正されるのはデータだからなのです。調子が狂った楽器で楽譜を演奏するよう依頼されてから、音楽家が楽器を調律する代わりに、音調がよく響くように楽譜を修正することの方が良いとすることを想像してみてください。私たちが出くわした問題は手短にいうとそういうことです。

 

ヨーロッパでは、データを修正するよりはISOの勧告に従って印刷機を調整することの方が良いと考えます。つまり楽譜を修正するよりも楽器を調律するということです。当社はまた、確かなアドバンテージを持っています。アルタヴィア・グループはFOGRA(ドイツ印刷関連団体認証機関)のメンバーなのです。